【体験談】30歳の僕がベンチャーに転職したらブラックすぎた話

30代の転職

こんにちは、大野(仮名)です。30歳、独身の普通のサラリーマンです。

半年前まで安定した会社で働いていましたが、

もっと稼ぎたい!

大きな挑戦をしたい!

と燃えて、ITベンチャーに転職しました。

 

ところが…そこは 想像を絶するブラック企業だったんです!

終電帰宅、休日出勤、パワハラ、給料遅延…まさに地獄。

笑いあり(?)涙あり(?)僕の転職失敗談、ぜひ読んでください。

※本記事は、体験談をもとに執筆していますが、プライバシー保護の観点から、一部内容(氏名・企業名・日時など)を編集・変更しています。ご理解のほどお願いいたします。

きっかけは「夢のベンチャー」への憧れ

前職は食品メーカーの営業でした。給料はまあまあ、残業もほどほどで、ホワイトとまではいきませんが普通の会社でした。

でも、30歳という節目を迎えて、なんだか物足りなさを感じていました。

このまま定年まで同じ会社でいいのかな?

と……

 

同期は安定を求める人が多かったですが、僕は「もっと大きな舞台で活躍したい!」と心が燃えていました。

 

そんなとき、ネットでIT系のスタートアップの求人を見つけました。

急成長中!
ストックオプションで億万長者も夢じゃない!
20代30代が活躍!

と、キラキラした言葉が並んでいます。(今思うとやばそうな言葉がちらほらw)

 

ホームページはオシャレで、社長のインタビュー動画は「世界を変える!」と熱いメッセージ。

 

面接に行くと、社員はみんな若くてエネルギッシュで、「ここしかない!」と即決しました。

年収も前職より100万円アップの約束で、すっかり舞い上がっていました。

入社初日:違和感の始まり

入社初日、都心にあるオシャレなオフィスにスーツで出勤しました。

社員はジーパンにスニーカーで、

大野さん、よろしく~!

と気さくに声をかけてくれて、「これぞベンチャー!」とテンションが上がりました。

 

でも、ちょっとした違和感が。自分のデスクにPCがないんです。

同僚に「PCは?」と聞くと、

あ、PC支給は来月らしいですよ

と。

 

あれ、じゃあ今日は何を…? と思っていたら、

とりあえずこの資料、印刷してホチキスで止めてください!

雑務の山を渡されました。

まあでも、初日だから仕方ないかな、と自分を納得させました。

1ヶ月目:ブラックの片鱗が見えてきた

1ヶ月経つと、違和感が確信に変わりました。

まず、労働時間が異常でした。

朝9時出社のはずが、なぜか8時からミーティング。

遅刻する人はやる気がない!

と部長が怒鳴るので、みんなビクビクです。

 

そして、退社はいつも終電。

毎日23時までオフィスにいるのが当たり前でした。理由は、

社長がまだいるのに帰るなんてありえない!

という謎のルール……。

 

そして残業代は「みなし残業40時間分」しかもらえず。

でも40時間なんて1週間で超えてしまいます。

 

さらに、上司のパワハラがひどかったです。

30歳の僕、25歳の部長に会議で

大野さん、仕事遅すぎ!
使えねぇな!

と公開処刑されました。

 

いや、ちゃんとした指示を出せよ…

と心の中で思いつつ、黙って耐えました。

同期の女性は、ストレスで泣きながらトイレに駆け込む毎日。

 

さすがに、この会社、絶対おかしい……と感じ始めました。

3ヶ月目:給料遅延と休日ゼロ

3ヶ月目には、「これはブラック企業だ」とハッキリ自覚しました。

 

まず、給料の支払いがずさんです。

入社時には「年収500万円」が約束されてたのに、

今月は資金繰りが厳しくて15万円しか払えない

と。

15万円!? いやいや、家賃と奨学金の返済で消える金額です。

 

社長に相談したら、

大野さん、ストックオプションがあるから!
将来は億ですよ!

と。

いや、将来より今、生きるお金が欲しいです…。

 

休日もなくなりました。

土曜は「任意の勉強会」(実質強制)、日曜は「緊急案件」で呼び出し。

1ヶ月で休みが2日なんてザラでした。

当時付き合っていた彼女には「最近全然会えないね」とフラれかけ、親には「あんた、顔が死んでるよ」と心配されました。

 

鏡を見たら、本当に目が死んでいました。30歳、こんな人生のはずじゃなかった…。

ピーク:社長の「熱い」スピーチ

一番衝撃だったのは、6ヶ月目の全社ミーティングです。

給料未払い、残業200時間、みんなボロボロの状態で、社長が壇上で

俺たちは世界を変える! 寝る時間も惜しんで働け! それがベンチャー魂だ!

と熱弁。

社員の一部が「うおお!」と盛り上がる中、僕は冷めた目で

いや、まず給料払えよ…

と心の中でつぶやいていました。

 

この頃はさすがに、「もう辞めたい」と本気で考えるようになりました。

でも、「ここを辞めたらまた転職活動…履歴書に半年の職歴…」と考えると、怖くて踏み出せませんでした。

フリーWi-Fiのカフェで「ブラック企業 辞め方」とググる日々。

 

情けない自分に落ち込みました……。

転機:同期の言葉で目覚めた

辞める決意をしたのは、1個年上の同期、百瀬君(仮名)の一言がきっかけでした。

彼も僕と同じくボロボロで、ある日飲みながら

僕はもう辞めようと思ってます。
大野さんも、こんなとこで人生潰していいんですか?
30歳なら、まだやり直せますよ!

と。

ハッとしました。30歳、まだ間に合う!

と、ようやくスイッチが入りました。

 

翌日、部長に「辞めます」と伝えました。すると、

お前みたいな使えない奴、
どこ行っても通用しねぇよ!

と怒鳴られましたが、もうどうでもいい。給料払わないくせに、何を偉そうに……

 

その後は退職届を提出し、2週間後に晴れて解放されました!

給料の未払い分は、弁護士の無料相談を活用して、なんとか回収しました(これも大変でしたが)。

今の僕:地味でもホワイトな会社へ

今は、前職と同じくらいの規模の会社に転職しました。

営業職で、年収はベンチャーより低いですが、残業は月20時間、土日休み、給料遅延ゼロです。

上司も「大野さん、いい仕事してるね!」と褒めてくれます。

人間らしい生活に戻れて、ホッとしています。彼女とも復縁できました(よかった…!)。

 

あのベンチャーでの半年は悪夢でしたが、学んだこともあります。

キラキラした求人に騙されないこと、ブラックの兆候を感じたらすぐ逃げること。

そして、30歳はまだまだやり直せるということです。

 

今、ブラック企業で苦しんでいる人がいたら、伝えたいです。

勇気を出して逃げてください! 人生、意外と何とかなりますよ!

ベンチャーはキラキラしてるけど、地獄もあるんです(※もちろん、ちゃんとしてるベンチャー企業もたくさんあります)。
ブラックで死にかけましたが、今は平和に暮らしています。
これからは、ホワイト企業でしっかり稼ぎますよ!

タイトルとURLをコピーしました